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ミリタリーな戯言と独り言

軍事系戯言の坩堝
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2007/01/16
00:51
試作機の魔窟№.007 アラドAr234ブリッツ

なんだ大したことないじゃん

a0c36a7e.jpgB-29とかJu86とかみたいに偵察機に転用される爆撃機ってのは意外と多い、与圧されてて高々度を飛べれば多少速度が遅くても迎撃機がよっぽど速くない限り上がってくる前に通り過ぎてるってな計算だ。で、逆の偵察機から転用された爆撃機は少ない、そもそも第二次大戦中の偵察機なんて複葉ありパラソル翼ありの戦術偵察機だからコレに爆弾つるしても直協機になる、っていうかそれは直協機だ。戦略偵察機に初めて目を付けたお国日本でも軽量化のために爆装はできなかったしモスキートだって原型案は爆撃機だったからな。それで本題のAr234は世界初の実用ジェット爆撃機で偵察機、大戦中期以降のドイツはジェットエンジが実用化できたのがあまりにもうれし過ぎみたいで爆撃機とか可変翼機とかデルタ翼とか次々といろんなジェット機を計画してほとんど完成しなかった訳なのだが、その数少ない完成したジェット機のひとつがAr234だったわけで最高速度740キロといえばミーティアで600キロ強、マスタングでも約703キロだから高性能なレシプロ機や寝ぼけた性能のジェット機じゃ追いつけないってことだ。とにかくAr234は当時としちゃかなりの高速だったわけなんだが初期のジェットエンジンは燃料を馬鹿食いするもんだからあまり長い時間飛ばなくてもいい戦闘機(それでもMe262はBf109の2倍は飛べる)と違って遠くまで飛んで偵察しなきゃいけない偵察機は燃料をたくさん積まなきゃならない、そこで技術者も考えた。「燃料をたくさん積むなら脚がなけりゃいい」そんなわけでAr234は離陸したらタイヤ付きの台車を切り離してすることにした。これならたしかに燃料スペースは節約できるものの着陸はソリでやるもんだから今度は危なっかしくてしかたない、いくらサスペンション付きでも衝撃はタイヤに比べれば強いだろうし一旦着陸すると方向転換できないのだ。それを見てさすがにヤバイと思ったのか結局タイヤ式に改められたのだが今度は総統閣下がこんなことを思い始めた。「待てよ、こんなに速いんなら爆弾吊るして爆撃機すれば戦闘機も追いつけない爆撃機が出来るんじゃないか?」こうして本来の偵察機型は少数だけで、爆弾を吊るせるようにした爆撃機型がメインで作られた。でもね、そもそも役立つはずの高速性のせいで命中率が極端に低くて数字上だと搭載量1500キロだけど高速飛行する時に爆弾は500キロしか積めない、しかも爆弾槽なんか作ると今度は燃料タンクが無くなって局地爆撃機になっちまうから爆弾は外付け、当然抵抗で性能も落ちる。つまりは命中率は低いしあんまり積むと性能が落ちるから相手に与える被害なんか本当に微々たるものだった。ちなみに偵察機にしろ爆撃機にしろ乗員が1人ってのは納得いかない、どっちにしろ長距離侵攻しなきゃいけないんだから航法がいるだろうし追尾する敵機を追い払う後ろ向き20ミリ機関砲もパイロットがペリスコープで狙って撃たなきゃならないのは辛いものがあるだろうよ

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