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ミリタリーな戯言と独り言

軍事系戯言の坩堝
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2007/05/19
07:54
試作機の魔窟№.019 ノースロップP‐61ブラックウィドウ

黒いが幸は薄い
XP-61.jpg





欧州の空の戦いが激しくなり、ドイツとエゲレスはそれぞれの首都を爆撃しようとしたんだが真昼間に行けば対空砲火と戦闘機にボコボコにされるのは当たり前なもんだから戦闘機と対空砲火の脅威の少ない夜に爆撃をしようと考えたのはトーゼンの結果でもあり、ドイツはお荷物扱いされてたBf110ともともと急降下爆撃機として設計されたDo17とかJu88のおかげで夜間戦闘機には事足りなかったが、イギリスのほうはと言うとブレニムとかバトルオブブリテンで大損害を出してから引っ込めたディファアントだとか単発のハリケーンだとかかなりしょぼいラインナップだった。で、その戦いを大西洋を挟んだ向こう側で見ていたアメリカはこれからの戦いはっ夜戦機が重要だってのとそれを作れば英国がたくさん買ってくれそうだって商売っ気ムンムンな考えが浮かび1社特命でまだ出来て1年くらいしかしてないノースロップに作らせることにした。なにぶん夜戦機なんてアメリカは作ったことがないし持ってもいなかったから構想にはずいぶん悩んだのかはしらないがドイツ軍爆撃機を一撃で撃滅できる火力と長い滑空時間、それから強力なレーダーを装備することで決まって、完成した機体は双胴双発で20ミリ機関砲四門と12.7ミリ四連装リモコン1旋回機銃と機首にレドームに収納したディッシュドアンテナを装備する豪華な夜間戦闘機にしあがった・・・カタログ上では。このP-61はどうも幸が薄いようで第一の問題が背部の旋回機銃で回したり機銃を動かすと気流が乱れて振動を起こしたから初期型では固定してしまった。しかも振動問題が解決できなかったのとB-29の前部銃座もこれと同じだったせいで供給がB-29に優先されて撤去されたりもした。さらに重武装と初期の真空管を多用したレーダーのおかげで重量がハンパなく重くなり2000馬力級発動機を搭載した双発機でありながら最高速度は600キロを切らない程度で上昇力も低い鈍足な機体になっているし最大問題は就任した頃にはボーファイターだったりモスキートみたいなしっかりした夜戦機がいて英国はもちろん母国アメリカもそれを使っていたからなんだか必要性が薄くなって「別に採用しなくてもいいんじゃないか?」という流れもあったけど比較試験でゴネたおかげでなんとか採用された。そなんこんなでなんとか採用されて44年5月から配備も進められたものの当時残ってたのは虫の息状態のドイツ&日本でしかも本格的に使われたときにはドイツはもう降伏が秒読み段階だったから極東戦線の南島で使われたが日本も夜間に単機か数機でいやがらせ程度の爆撃をするだけだったからそのほかの米戦闘機のような武勇伝や逸話もなく終戦を迎え、排気タービンを装備したC型と偵察機型のF-15レポーターは少数生産に終わりB-29の長距離護衛用のD型はP-82ツインマスタング(ムスタング)との競争に負けて生産されなかった。最後までトホホな飛行機なのだが第二次大戦以降は夜間戦闘機は全天候機の枠に一括りにされたからこんなんでも米国最初で最後の専用夜間戦闘機なんだろうな
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