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ミリタリーな戯言と独り言

軍事系戯言の坩堝
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2007/04/28
04:47
試作機の魔窟№.018 三菱一式陸上攻撃機

いじり倒させるこの運命
0104503c.jpg



今回もまたわき道に逸れつつある魔窟シリーズの引き締めに掛かろうかと

そもそも一式陸攻の前身であり日華事変真っ只中に登場した九六式陸攻は当時としちゃかなりの高性能で渡洋爆撃なんかをやったわけだが実は海軍が本格的に運用した双発攻撃機はこれが初めててで、その前の九三式とか九五式は諸般の事情で実戦では使われなかったというわけだ。で、繰り返し言うのだが九六式陸攻はたしかに当時としては高性能だったのだが問題がなかったわけではなくまず防御銃座の射角が狭いこと、空力特性を考えて機体を絞ったおかげで機尾のスペースがほとんどなくなって初期型では背部と胴体下の引き込み式銃座、後期型だと背部のブリスター銃座と機尾側面にずらして配備した銃座だけでしかも背部銃座は左右の双垂直尾翼が死角になって使いにくかったそうで、それとスペースが無いせいで爆弾、魚雷も胴体に直接懸架したから抵抗が増える心配もあったわけだ。

さてここからが本題で以上の反省点といつもの通り無茶な海軍からの要求を受けた三菱は機体形状を思い切って太い葉巻、または紡錘型にして抵抗を減らしつつ機内スペースを確保しようとして、武装も背部と側面に加えて九六式陸攻にはなかった機尾と機首にも銃座を追加して魚雷1発を収納できる爆弾槽も追加した。それから4発攻撃機並みの航続距離を持たせるために後々語り草になるインテグラルタンクを採用したのだが、実は最初から防御をしなかったのではなく一応努力はしたそうなのだがインテグラルタンクは主翼の構造材そのものを燃料タンクにしたもので、防弾タンクは多層ゴムで燃料タンクを覆う仕組みだから装備できないのだ。しかも被弾して穴が開くとサンドイッチされたゴムがガソリンとの化学反応で溶けて穴をふさぐ仕組みだからタンク内に入れると溶けちゃうのだ。それで三菱も4発機案を提出するも却下された。どうもこの話、海軍の頭が固いか意地悪みたいに言われるがそもそも同じ時期に中島で四発陸攻の深山が作られていたから同じ機種をそろえて開発する意味がないと判断したんだろう、双発ならコストは安いし雷撃に必要な運動性もなんとかなるだろうしな。

その後一式陸攻は開戦の空母機動部隊の留守を守り、緒戦で英国戦艦の撃沈とフィリピン攻撃で大活躍して例に漏れずガダルカナル以降は防弾の諸問題でボッコボコにされたわけなんだが後継機に当たる銀河が大スベリしたのとそもそもの一式陸攻が武装と防弾以外の性能は優秀だったおかげで小改修、大改修を受けながら夜間爆撃や味方への物資投下で細々とがんばっていたのだがP-61やらが現れるとそれすらできなくなったのだが・・・まあそもそもその時期は油がほぼ底をついていたから飛ぶこと自体が難しかったんだろうが・・・
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