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ミリタリーな戯言と独り言

軍事系戯言の坩堝
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2006/12/23
01:48
試作機の魔窟№.005

三菱十四試局地戦闘機

894d348f.jpg

 

 

こりゃ(ホントに)酷い

思えばキー64とか三菱十二試陸上攻撃機改とか完っ全に参考元(パクリ元とも)の「世界の駄っ作機」の劣化コピーみたいな内容になってきたから今回は有名どころ雷電の試作型十四試局地戦闘機を

日華事変の時日本軍はソ連のSB爆撃機(エスベー)の空襲に苦しめられてて、なんでかって言うとエスベーの最高速度が450キロ、九六式戦(四号)が455キロで九七式戦はもうチョイ早くて460キロだから爆撃されてから迎撃しても追いつけないのだ。それで海軍は加速と最高速度重視の局地戦闘機を作らせたのだが作らせた相手が悪かった。よりによって三菱の堀越技師のチームのやらせたのだ。「なにがマズイ?」と思うかもしれないがこの時期はちょうど零戦が完成した時期で海軍からの支離滅裂な要求にようやく答えて「終わったー」ってな具合で手放しで喜んでたら今度はこんなのをやらされるんだから哀れとしか言いようが無い

そんな感じで開発を始めてみたら零戦のせいでコンディションは最悪、堀越氏を始めに関係者が過労でバタバタ倒れて行くってなグダグダ具合で開発は全然進まなくて(この辺の影響が零戦三二型の角型翼に出てる、これは堀越氏の病欠で一式陸攻の本庄技師がやって堀越氏はこの角型翼が嫌いだったとか)ようやく試作1号機が完成したのが昭和17年2月、機体形状は大型発動機を積みつつ抵抗を減らしたいから空技廠にお勧めされた紡錘型(葉巻型)にして胴体に発動機を収めてプロペラは延長軸で回すことに、それで冷却不足にならないように強制吸入ファンも付けて操縦席は抵抗の少ないファストバック、風防はなめらかな曲線で仕上げて(なぜかこの風防の前部はMe163のV1の風防に似てる、他人の空似か?)それで海軍でテストしたら操縦性も安定性も良かったけど最高速度が足りないしキャノピーの背が低い上に風防が曲面だから前が歪んで(戦闘機としては致命傷)前がよく見えないから着陸時の三点姿勢じゃ前方視界が“無”に等しいとかの欠点が出てきて海軍から風防とキャノピーを枠の多い大型への交換、プロペラを電動3翅から信頼性の高い4翅に変更、フラップの大型化、発動機を水・エタノール式のへ換装、強制吸入ファンを増速式に変更とかって言われてやったらこれが大アタリして発動機はうまく作動しなくて黒煙ばったか吐くしプロペラ剛性が足りなくて振動が発生、しかもそれがエンジンにも共鳴するもんだからなかなか原因が分からなくてようやく完成したのがガダルカナルなんかからとっくに撤退していろんな島で日本兵が玉砕しまくってるころで上昇速度は速かったけど着陸速度が速くて視界も悪くてパイロットなんか即席のヒヨッコばっかだから殺人飛行機(B-26マローダに有らず)とまで呼ばれて「こんなダメダメなのいるか!紫電作れ紫電!」って海軍に言われて(実話)雷電の生産は終了、でも紫電も紫電改も上昇速度が悪かったから「いや、やっぱもう一回生産!あとターボチャージャーも付けて!」とかトンチキなことをやってる間に終戦。しかもとどめが二発あって1発目がこれのせいで烈風の製作も遅れた。2発目は一式陸攻みたな葉巻型は抵抗が少なくて戦後の原子力潜水艦でも使われたけど実は雷電に関しては鍾馗みたいな頭でっかちのほうが結果的に抵抗が少ない、多分これは空技廠がいろんなモデルで空洞試験をしたんだろうけど単発機だとコクピット部分がエンジン部分より大きくなるから余計に抵抗が増えるという最後までグダグダな機体だった。

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